フラット35について

フラット35とは

フラット35とは、長期固定金利の住宅ローンです。住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供しています。

銀行の住宅ローンと違い、勤務形態や職業、勤続年数などに制限が少なく、より幅広い人が利用できます。「転職したばかりだが家を購入したい」「健康診断結果により団体信用生命保険に加入できないが住宅ローンを組みたい」などの場合に力強い味方になります。

今回は、フラット35について学びましょう。

フラット35の主な特徴

フラット35の主な特徴は以下の通りです。

  1. 借入期間は最長35年
  2. 借入金利は全期間固定金利 ※条件を満たすと一定期間優遇金利が受けられます
  3. 借入額は最高8,000万円
  4. 保証人の必要なし
  5. 団体信用生命保険(以下、団信)の利用は任意

特に特徴的なのが、5.団信についてでしょう。

団信とは、住宅ローンの債務者が返済期間中に死亡または高度障害状態となった時などに、その保険金で住宅ローンが完済される保険です。健康に関する告知事項が必要となり、健康状態に問題がある場合は加入できない場合があります。
なお、健康上の理由で団信に加入できない場合のための、緩和型のワイド団信というものもあります。ですが、金利が上乗せされたり、金融機関が限定されてしまう場合がありますし、疾病の内容によっては、ワイド団信でも加入できない場合があります。

「病気があるから住宅購入は無理なのか…」と諦める前に、フラット35について勉強しましょう。

民間の銀行の住宅ローンでは団信の加入が必須ですが、フラット35では任意です。つまり、健康上の理由から民間の住宅ローンを諦めざるを得なかった人でも、フラット35を使えば住宅ローンを組むことができます。

ただし、団信に加入しないということは、返済期間中に債務者に万が一のことがあった場合、遺された遺族に債務が相続されることになります。任意だから入らなくていいや、という安易な選択はやめて、団信についてよく理解した上で、加入するかしないか検討しましょう。

フラット35の主な融資条件

フラット35の主な融資条件は以下の通りです。

  1. 契約者に関する条件
    • 申込時の年齢が満70歳未満であること。 ※親子リレー返済なら70歳以上でも利用可
    • 日本国籍であること。外国籍の場合は永住許可を受けているまたは特別永住者であること。
    • 年収に占める年間の合計返済額の割合が一定以下であること。
      • 年収400万円未満:30%以下
      • 年収400万円以上:35%以下
    • 資金使途は本人または親族が住む住宅に限る
  2. 住宅に関する条件
    • 住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合する住宅であること
    • 住宅の床面積が以下の基準に適合すること
      • 一戸建て、連続建ておよび重ね建ての場合:70㎡以上
      • 共同建て(マンションなど)の場合:30㎡以上

詳しい融資条件はフラット35サイトをご覧ください。

フラット35のメリット・デメリット

フラット35のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット① 固定金利で返済計画が立てやすい
メリット② 団体信用生命保険の加入は任意
メリット③ 保証人不要、保証料不要
メリット④ 銀行ローンと異なる審査基準

デメリット① 固定金利なので金利が低下しても金利は変わらない
デメリット② 相対的に金利が高い
デメリット③ 購入する物件に関する独自の条件がある
デメリット④ 購入金額の10%の頭金を用意しないと金利が上がる

メリット① 固定金利で返済計画が立てやすい
変動金利と違い、金利変動による返済金額の変化がありません。返済開始前から正確な返済計画が立てやすいのがメリットです。

メリット② 団体信用生命保険の加入は任意
団信の加入が任意であることから、健康状態に不安がある人も住宅ローンを組むことができます。
ただし、債務者に万が一のことがあった場合は、相続人であるご家族に債務が残ってしまいます。この点はよく理解した上で団信の加入を検討しましょう。

メリット③ 保証人不要、保証料不要
保証人を立てる必要がありません。また、保証料が不要です。

メリット④ 銀行ローンと異なる審査基準
銀行ローンと審査基準が異なるため、勤続年数や勤務形態は問われません。
転職したばかりの人、正社員ではない人、フリーランスの人でも借り入れしやすいのが大きなメリットです。

デメリット① 固定金利なので金利が低下しても金利は変わらない
金利は上がることもありますが、下がることもあります。フラット35は固定金利なので、金利が下がった時の恩恵にあずかることはできません。

デメリット② 相対的に金利が高い
フラット35の金利は、民間銀行の住宅ローンの変動金利と比べると、高めに設定されています。

デメリット③ 購入する物件に関する独自の条件がある
住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合した住宅である必要があります。また、この審査には費用がかかります。

デメリット④ 購入金額の10%の頭金を用意しないと金利が上がる
頭金なしでローンを組むことを『10割融資』と言います。フラット35では『10割融資』を利用することができますが、その場合、金利が上昇します。上昇率は融資の割合などによって異なります。

まとめ

今回はフラット35について学びました。

フラット35は、全期間固定金利の最長35年の住宅ローンのこと。特に特徴的なのは団信への加入が任意であることでした。

固定金利を、金利が変わらないから安心と捉えるのか、金利が下がっても固定金利で損と捉えるのか。
健康状態に不安があり、団信に加入しなくても住宅ローンが組めるから良いと捉えるのか、万一の時に債務が残ってしまうので心配だと捉えるのか。

メリットとデメリットは表裏一体です。きちんと理解した上で、ご自身のライフプランにあった選択をしましょう。

参考サイト

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